施工方法

   土紀クレタ大津の施工要領 (クリックすると仕上げ別施工方法に移動します)

  ク レタ 大 津         土          紀
    櫛     目 掻き落とし  撫で切り 
下   地  石膏プラスター・砂漆喰・モルタル・平ボードALC・珪カル板  
下地処理  目地処理・パテ及びGネット貼り又は全面ネット伏せ込み・
  下地調整材
材料配合      土紀1セットに対し砂25㎏~30㎏混入
 バーミキュライト・寒水     
 内部用は軽量骨材使用可能
後 処 理  土紀で人・物が接触する所では専用硬化剤塗布  

 クレタ・土紀の外部使用する場合は、専用シラン系撥水剤又は表面保護材を塗布               

道  具

(金鏝を除く)

木鏝   櫛目鏝 ワイヤーブ ラシ 掻き落とし器     
 ノロ落とし用柔らかいステンブラシ

*詳しくは、お尋ねください。


仕上げ別施工方法

(1)土  紀

1)櫛目仕上げ

  1. 3㎜~4㎜程度下塗りを付け、水引を見て上塗を4~5㎜塗り付けま す。一度平滑に押さえた後、塗材の締まり具合をみて専用の櫛目ゴテで 櫛目を入れておきます。櫛目ゴテは10㎜と20㎜ピッチののがあり ます。
  1. 表面がある程度締まってきたら、櫛目ゴテと同じピッチに加工した専 用のワイヤーブラシで櫛目の溝を何回もなぞり、骨材やバーミキュライ トを表面に出していきます。 ブラシを当てるタイミングは、下地・通風・天候・季節によって異な ります。夏場でプラスターなどの下地の場合2~3時間で締まってくる こともありますが、逆に冬場でコンクリート下地の場合翌日まで締まら ない場合があります。ブラシを当ても山が崩れずに残る程度まで締まるまで待ちます。
  1. 好みに応じて、櫛目用ワイヤーブラシの当たらない山の部分のノロも 落とします。ノロ落とし用には柔らかめのステンレスブラシを使用しま す。ノロを残しておくと白っぽく仕上がり、ノロを落とすと色が濃くな ります。
  1. 1~2日置いてから、櫛目溝に残ったチリをはけ又はチリ箒で払い落 とします。内装は十分払い落とす必要がありますが、外装は落とさなく ても構いません。

2)掻き落とし仕上げ

  1. 材料の塗り付けまでは、櫛目仕上げの時と同じです。
  1. 塗壁が締まってくるのを待ち、大きなパターンを出したいときには、 左官用掻き落とし器(ゴムベースに釘の生えたもの)で自由に大きく掻 き落とします。表面のノロだけを落としたいときには、柔らかめのステ ンレスブラシでノロを落とします。
  1. 1~2日置いてから、壁面に残ったチリをはけ又はチリ箒で払い落 とします。内装は十分払い落とす必要があります。

3)撫できり仕上げ

  1. 材料の塗り付けまでは、櫛目仕上げの時と同じです。
  1. 水引を見てしっかりと押さえて下さい。
  1. 金鏝で仕上げるため、上塗り材料にバーミキュライトを入れると表面に 出たバーミキュライト金鏝で押さえるためバーミキュライトが潰れ見苦 しくなります。撫で切りの時はバーミキュライトを入れないようにして下 さい。

4)押し型ぼかし仕上げ

  1. 材料の塗り付けまでは、櫛目仕上げの時と同じです。
  1. 塗壁面が柔らかい内に、金鏝や金ベラなどの道具を用いて、塗面に押 し型のパターンを付けておきます。
  1. 表面が締まってきたら、凹凸のパターンの山の部分だけを柔らかいス テンレスブラシで掻き落とします。谷の部分が白っぽいパターンとして 鮮明に現れます。

5)その他の仕上げへのヒント

  1. 櫛目引きは、横引きだけでなく縦引きもできます。横引きと縦引きを 組み合わせることでいろんなデザインも可能です。
  1. 平面方向の色の使い方として、腰壁や天井付近の鉢巻きとして多色を 組み合わせて使う方法があります。
  1. 垂直方向の色の使い方として、上塗りを材料の色を変え2~3回塗り 櫛目引きや掻き落としの時下の色が出てくるようにする方法があります。
  1. 上塗り材の中に藁スサを入れて塗り付け、表面が柔らかい内に木鏝な どで荒らすと土壁に近い風合いが得られます。

6)施工上の注意事項

  1. 内部の場合、櫛目や掻き落としの強さによっては表面がなかなか安定 せずポロポロと骨材が落ちてくることがありますが、専用硬化剤を塗布 することで表面が安定します。
  1. 内・外部で人の接触の多いところ等は、専用硬化剤を塗布して下さい。
  1. 外部の場合、1~3日完全乾燥させて専用撥水剤を塗布して下さい。 白華と無機物の汚染を防止します。専用撥水剤は必ず塗壁面が完全乾燥 してから施工して下さい。塗壁が水分を持っていると撥水効果が出ない ことがあります。

   雨天時、常時雨掛かりするような場所では、撥水剤でも白華することがありますので、表面保護材(トップコート)を御使用ください。

  1. 下地が平滑な面に、一度に塗り付けるとダレ割れする事があります。 塗り付けの時2度塗りすること が必要です。
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(2)クレタ

1)木鏝仕上げ

  1. 下ごすりをし4~5㎜材料を塗り付け、一度平滑になるように押さえ ます。
  1. 塗壁面が柔らかい内に木鏝で表面を荒らしパターンを付けていきます。 表面が十分柔らかい内にパ  ターンを付けるとパターンは大きくなります。 又、ある程度表面が締まってパターンを付けるとパターンは小さくなり ます。

2)うろこ仕上げ

  1. 下ごすりをし、下塗りを2㎜程度塗り付けます。
  1. 追っかけて、金鏝に塗材を載せ鏝尻を下塗に付け鏝先を浮かせて扇状 に塗り付けます。この作業を繰り返しうろこ状に仕上げていきます。

3)スタッコ仕上げ

  1. 下ごすりをし4~5㎜材料を塗り付けます。
  1. 塗壁面が柔らかい内に金鏝にて塗材を引き起こします。
  1. 水が引き、壁面が締まってきたら金鏝にて引き起こした頭を押さえま す。乾き過ぎると押さえられなくなるので注意して下さい。

4)その他の仕上げへのヒント

  1. 2~3色を軽く混ぜ合わせ塗り付けるとカラーパターンとすることが できます。
  1. 平面方向の色の使い方として、腰壁や天井付近の鉢巻きとして多色を 組み合わせて使う方法があり ます。
  1. 撫で切り仕上げにすることもできます。
  1. 型押しローラーで仕上げることもできます。

5)施工上の注意事項

外部の場合、1~3日完全乾燥させて撥水剤を塗布して下さい。 白華と無機物の汚染を防止します。専用撥水剤は必ず塗壁面が完全乾燥 してから施工して下さい。塗壁が水分を持っていると撥水効果が 出ない ことがあります。

雨天時、常時雨掛かりするような場所では、撥水剤でも白華することがありますので、表面保護材(トップコート)を御使用ください。

 

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(3)大  津

1)撫で切り仕上げ

  1. 金鏝で下ごすりをし、1.5~2㎜程度塗り付けます。
  1. 水引を見て2~3度鏝押さえして仕上げます。大津の一般的な仕 上げ方法です。

2)落ち葉透かし仕上げ

  1. 下塗りの大津を塗り、柔らかい内に紅葉・銀杏などの葉を貼り付 けます。葉は、新しい内は茎が跳ねるので、2日ほど新聞紙等の中 に入れ寝かせます。次に葉の葉脈の形がはっきり出るように押さえます。
  1. 下塗りが締まってきたら、麻スサを抜いた色違いの大津を塗り付 けます。この時、上塗りの大津の厚みは0.5~1㎜と薄く塗るこ とが大切です。
  1. 葉を入れたところが白く浮き上がってきたら、針やピンセットで 注意深く葉っぱを剥がし取ります。

3)その他の仕上げへのヒント

  1. 意匠のため、藁スサを入れて仕上げても構いません。灰汁抜きをして いない藁を入れた場合、藁の周辺に灰汁の色が出ることがありますので、 その効果を考慮の上御使用下さい。
  1. ノロを上塗りの上に掛けることで磨きもできます。

4)施工上の注意事項

  1.   内部専用です。外部での御使用は出来ません。

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