珪藻土

珪藻土とは

珪藻(ケイソウ)」と言う植物プランクトンが、数百万年をかけて堆積し、化石化したものです。世界各地に産出し、大きさは数十ミクロン。非常に細かな気孔を無数に持ち、活性炭の数千倍という多孔質になっています。

その為、吸着性吸放湿性などの珪藻土独特の機能性を発揮します。

主成分は珪酸質で、多孔質ガラス体と言えます。

珪藻土の利点

超多孔質である珪藻土は、室内の湿気を適度に吸収放出し、湿度をコントロールします。その為、結露やカビを押さえ、ダニの発生も防止することが出来ます。

また、悪臭成分や化学物質を吸着し、光触媒の配合によっては永久的な消臭壁としても機能します。さらに、多孔質であるため、断熱性吸音性にも優れています。

もちろん無機素材であるために防火性も高く、火災の際に有毒ガスを発生することもありません。

 

何故、今、珪藻土なのか

近年、日本建築は、コストダウンや工期短縮ばかりを追い求めるあまり、乾式工法に大きく傾きました。つまり、内装の殆どはクロス、それもビニールクロスで仕上げられるようになり、さらに建物としては、高気密、高断熱のみに関心が限定されました。

その為、呼吸性のない内装材は結露を発生させ、カビを引き起こし、さらにダニなども発生させてしまいます。その上、化学物質を多く含む内装材から揮発する有機化合物、特にホルムアルデヒドは、頭痛、吐き気などの不快な症状、いわゆるシックハウス症候群の原因ともなるのです。

また、乾式工法ではどうしても意匠性、デザインに限界があり、数年も経たないうちに見苦しくなるのが常でした。

こうした多くの問題点全てにに対する解答として、漆喰などの湿式仕上げ材の見直し機運が次第に高まり始めたのです。さらに呼吸性、吸着性などの優れた特徴を持つ珪藻土をそうした湿式壁材に配合することで、多くの機能を付加、発揮させることが出来るのです。

そして意匠性にも大きな自由度があり、「土紀」には櫛目、掻き落とし、なでぎり、ノロ落とし、型押さえ、配色など、様々に楽しむこともできるのです。

 

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